BibTeXによる参考文献の記述方法についてです.

目次

  1. インストール
  2. プリアンブルで引用の様式を指定する
  3. 参考文献一覧の出力
  4. bibファイルの書き方
  5. その他
    1. 目次での見出しレベル変更
  6. 参考文献

インストール

Macの場合の説明です.
MacTeXのパッケージをダウンロードして,インストールします.
すると,執筆用に用意されているアプリケーションとしてTeXShopがインストールされるのと同時に,参考文献管理用にBibDeskがインストールされます.

プリアンブルで引用の様式を指定する

プリアンブルで

\usepackage{natbib}

とすると,本文で文献を引用するときの形式がnatbibスタイルファイルで提供されるものに定まります.
「著者 [1]」であったり,「著者名 (1905)」であったりします.

本文で引用するときは\cite{nekojarashi}のように一番目に書かれた中身を\cite関数で呼び出してください.
この例では後述するbibファイル中でnekojarashiというキーの与えられた参考文献を参照します.

cite関数にはバリエーションがあり,例えば\citepを使うと,文末にて引用するスタイル「やかん顔の書生がいた(珍野ネコ, 1905)」となります.

参考文献一覧の出力

参考文献リストを別ファイルから呼び出すことができるBibTeXを使います.
本文末で

\bibliographystyle{chicago}
\bibliography{example}

とすること参考文献が入ります.

ここで,\bibliographystylechicago.bstを呼び出しており,これは本文末に記される参考文献の様式をシカゴスタイルに設定しています.
執筆領域で慣例的に用いられている適切なbstファイルを選んでください.

また,\bibliography関数はexample.bibファイルを呼び出しています.
文献情報の書かれたbibファイルは自分で用意してください.

bibファイルの書き方

bibファイルは次のような形のものを列挙することで作ります.

@article{nekojarashi,
author={ねこ},
title={猫},
year={2000}
}

この例であれば,「ねこ」という著者が2000年に執筆した「猫」というタイトルの論文(article)であることを表します.

Google Scholar等を使えば文献データ自体は簡単に手に入るため,それをコピーするなどすればよいでしょう.

その他

目次での見出しレベル変更

参考文献を節ではなく章のレベルで目次に含めたいという場合は,addcontentslineで見出しレベルを変更します.

\addcontentsline{toc}{chapter}{\refname}
\bibliography{bibファイル}

参考文献

LaTeXの諸設定を解説した,LaTeXで組版された本です.

  • 生田誠三 (2000)「LATEX2ε文典」朝倉書店