校正まわりの作業についての口頭説明用の覚書です.

目次

  1. 校正?校閲?
  2. 原稿整理

校正?校閲?

校正者は「デザイナーやライターの成果物が依頼主の指示通りになっているかチェックする人」というイメージかと思います.
上に挙げた校正と校閲の違いも分かりにくいかもしれません.

「校正」とは支給された原稿に基づいて成果物が仕上げられているかをチェックする作業です.
「校閲」は原稿間の情報や一般常識・文献等を頼りに,原稿に潜在的な誤りがないか疑う作業です.

英語版Wikiでは,以下のように校正まわりの作業をより詳細に分類しています.

項目\分類 Editing Copy editing Proof-editing Proofreading
コンテンツの大幅なリライト × × ×
表現・明確化・文調のリライト × ×
様式の適用 × ×
書式の適用 × ×
事実確認 × ×
図表・数式等とその参照のクロスチェック ×
参考文献と引用のクロスチェック ×
様式の確認
書式の一貫性
綴りの確認
句読点の確認
文法の確認
Wikipediaの表を加工

以上のように,前工程の成果物に対してどの程度手を加えうるかにより,呼称が分かれています.
句読点をチェックするレベルから,何らかのイメージに沿ってブラッシュアップしたいというレベルまで,校正まわりの作業には段階があります.

原稿整理

「原稿整理」とは,意味を保持したまま支給原稿を加工・整形する作業です.
校正を成果物に必要な治療箇所を発見する作業であると喩えるなら,原稿整理は成果物の品質事故を予防し,品質向上に寄与するための事前的な作業に当たります.

原稿に応じて整理の仕方は様々です.
テキストファイルと画像ファイルの対応付け,重複した項目の除去,省略されたデータの完備化,時系列順への整列などなど.
予め原稿整理を行うことで制作の負荷が下がり,ひいては誤りを減らすことができます.