PICTでテストの組み合わせを作る
Microsoft社のPICT (Pairwise Independent Combinatorial Testing tool)は,組み合わせテストにおいて,組み合わせを生成するためのツールです.
インストール
macOS 11.2でのインストール例です.
git clone https://github.com/Microsoft/pict.git |
生成
次の様式で条件を列挙したファイルを用意します.(PICTでは「モデル」と呼んでいます.)
alph: a, b, c |
モデルに対し,pict
コマンドを実行します.
pict モデル |
出力されたものが実行すべきテストケースです.
オプション
テストケース数
/s
により,全因子網羅するテストケース数と,All-Pairs法を用いたときのテストケース数を調べることができます.
pict /s モデル |
上の例では,26通りのテストが12通りに削減できることがわかります.
網羅する因子数
次のように/o:N
の形式で網羅する因子数を決定できます.
3因子網羅するのであれば,
pict /o:3 モデル |
です.
デフォルトの値は2です.
区切り記号
モデルとなるファイルの区切り記号を変更するには,/d:C
の形式のオプションを用います.
,
から.
に変更したいのであれば,
pict /d:. モデル |
とします.
デフォルトの値は,
です.
制約条件
モデルには制約条件を付すことができます.
例えば,
IF [alph] <> "c" OR [fruit] = "banana" THEN [pet] > "dog"; |
や
IF [pet] like "cat*" THEN [alph] in {"a", "b"}; |
です.
次の
alph: a, b, c |
といったモデルでは全因子網羅が24通りとなるのですが,PICTを使うことで10通りのテストにより2因子間網羅できることが直ちにわかります.